問い 1|スコトーマ
自分は、何を見落としてきたのか
脳は、重要だと思う情報しか見ていません(RAS)。いつもと違う現場に身を置くと、当たり前すぎて見えていなかったものが、急に見えるようになります。
黙食を初めて体験して、いかにこれまで適当に食事していたかに気付いた。Kさん(神事)
アカデメイアの3日間で、参加者は答えではなく「問い」を持ち帰ります。自分は本当は何をしたいのか。仕事を通して、社会に何を届けたいのか。その問いを日常に埋もれさせず、一人ひとりが「現状の外側のゴール」を描き、心からやりたい(Want to)仕事として形にしていく。そのための認知科学コーチングを、6ヶ月間の伴走でお届けします。
The problem
150社の研修担当者を対象にした調査では、研修内容を職場で使っている人の割合は、直後の62%から、半年後には44%、1年後には34%まで下がっていました。原因は、気づきの質よりも、人が「今の状態」を保とうとする仕組みにあります。
現状の外側にゴールを置かない限り、「現状維持」がゴールになってしまう。気づきを変化に育てるには、ゴールそのものを動かす必要があります。
What happens in 3 days
第2期の参加者アンケートを、認知科学コーチングの考え方で読み解くと、参加者は4つの問いを持ち帰っていました。どれも、6ヶ月のコーチングで向き合うテーマそのものです。
問い 1|スコトーマ
脳は、重要だと思う情報しか見ていません(RAS)。いつもと違う現場に身を置くと、当たり前すぎて見えていなかったものが、急に見えるようになります。
黙食を初めて体験して、いかにこれまで適当に食事していたかに気付いた。Kさん(神事)
問い 2|Want to
農家、猟師、窯元、80代の炭焼きの担い手。損得ではなく「やりたいから」続けている人の姿が、自分の「〜すべき(Have to)」に気づかせます。
オモロいからやる。シンプルだが本質が詰まっていた。Tさん(挑戦者の話)
問い 3|職業機能
肩書ではなく、自分は仕事を通して社会にどんな価値を届けたいのか。地域の担い手の覚悟に触れて、多くの参加者がこの問いを持ち帰りました。
改めて自分の仕事を通して、世の中や人々にどのような価値を提供していきたいのか?をしっかりと考えなおすきっかけとなった。Kさん(農業)
問い 4|抽象度
山の大きさや800年続く伝統に触れると、自分中心の視点から、地域・社会・次の世代へと視野が広がります。より高い抽象度でゴールを考える準備が整います。
自分の守りたい大義への思いは、損得や好き嫌いを超えてことを進めていく力になるということを感じた。抽象度の高いゴールに生きる姿です。Aさん(ジビエ)
3日間で、問いは生まれます。その問いに自分なりの答えを出し、ゴールと行動に変えていくには、職場に戻ってからの時間と、伴走する相手が必要です。
Cognitive science coaching
6ヶ月の伴走では、認知科学に基づくコーチングの考え方を使います。ゴールの置き方を変えることで、脳が見る情報と、自分への評価が変わり、行動が自然に変わっていく。そのための主な要素は次の8つです。
今のままの延長では届かず、達成の方法がまだ見えないゴール。やり方が見えるものは、すでに「現状」の一部です。
3日間で見た「別の生き方」が、外側を描く材料になる
「〜しなければ」ではなく、心から「〜したい」こと。行動そのものが報酬になるので、努力や根性に頼らず続きます。
「オモロいからやる」人々との出会い
肩書や職種名ではなく、自分が仕事を通して社会に果たしている「機能」を言葉にすること。報酬とは切り離して考えます。
「どんな価値を提供したいのか」という問い
仕事だけでなく、家族・健康・趣味・社会貢献など人生の複数の領域にゴールを置き、全体として豊かさを描きます。
「自分にとっての豊かさとは何か」
ゴールを達成する自分の能力への自己評価。高いほど、困難な状況でも道を見つけやすくなります。
挑戦している人の姿が、自分にもできる感覚を育てる
慣れ親しんだ居心地のよい状態。ゴール側の世界に臨場感を持つことで、ゾーンそのものをゴール側へ移します。
3日間で一時的に外に出た体験
脳は重要だと判断した情報だけを拾う(RAS)。ゴールが変わると、それまで見えなかった情報や機会(スコトーマの外)が見え始めます。
「当たり前が、当たり前でなかった」という気づき
人は1日に膨大な数の言葉を自分に語りかけています。その言葉がゴールにふさわしい自己イメージをつくるよう、整えていきます。
「頭では理解できた」を、言葉と行動へ
役割を果たすことに慣れた人ほど、自分のゴールを「会社のため」「期待に応えるため」で埋めてしまいがちです。コーチングでは、まず本人のWant toを掘り起こし、そこからゴールを描きます。
人の目を気にしてしまい、やった方がいいと思うこともできなくなること。Oさん(チーム実習で気づいたこと)
ハサミの機能は「ハサミであること」ではなく「切ること」です。同じように、自分が無意識に時間とエネルギーを注いでいる行動の共通点から、自分が社会に果たしている機能を言葉にします。これが、会社のビジョンと個人のWant toをつなぐ橋になります。
吉良さんの責任を背負う覚悟を目の当たりにして、自分はなんの責任を背負いたいのかと考えるきっかけになった。Kさん(農業)
家族や地域、健康、学び。人生の複数の領域にゴールを置くと、仕事のゴールも「自分ごと」として力を持ち始めます。アカデメイアで多くの参加者が口にした「豊かさ」は、まさにこの全体像への問いでした。
何よりも「自分にとっての豊かさとは何か」というテーマを持つことができました。Iさん(全体の感想)
Adult development
ハーバード大学のロバート・キーガンは、大人の知性は「周囲の期待に応える段階」から「自分の価値観で判断する段階」、さらに「自分の枠組みそのものを問い直せる段階」へと発達すると説きました。自己主導の段階に達している大人は半数に満たないとされています。認知科学コーチングの要素は、この移行を後押しする道具として働きます。
| 移行 | 起きること | 使う要素 |
|---|---|---|
| 外 → 内 | 他人のHave toから、自分のWant toで判断する | Want to/セルフトーク |
| 役割 → 機能 | 肩書に同一化した自分を、客観的に扱えるようになる | 職業機能の定義 |
| 部分 → 全体 | 仕事だけでなく人生全体と社会の視点で考える | バランスホイール/抽象度 |
| 現状 → 外側 | やり方の見えないゴールを持ち、更新し続ける | 現状の外側のゴール/エフィカシー |
キーガンは、それまで自分と一体化していたもの(主体)を、距離を置いて扱えるもの(客体)にすることを発達の本質としました。
Why 6 months
新しいゴールを描いても、コンフォートゾーンがゴール側に移るまでには時間がかかります。キーガンは、人が発達するには「支える環境」が必要で、その環境には3つの働きがあるとしました。コーチは半年間、職場の外にこの環境をつくります。
CONFIRMATION
揺らぎや「もやもや」を否定せず、Want toを安心して語れる場をつくります。高いゴールを語っても笑われない相手がいることが、エフィカシーの土台になります。
CONTRADICTION
職場に戻ると、古い見方とセルフトークがすぐに戻ってきます。ゴールが現状の内側に戻っていないか、スコトーマに隠れた前提はないか、問い続けます。
CONTINUITY
変化の途中で相手がいなくなると、人は元の状態に戻りやすくなります。新しいゴールが当たり前になるまで、同じコーチが半年間伴走します。
Program
事前セッションで出発点を確かめ、アカデメイアの3日間で問いを持ち帰り、その後6ヶ月、月1回の1対1セッションでゴールを描き、定着させます。
事前セッション
バランスホイールで人生の各領域を棚卸しし、今のコンフォートゾーンを確かめます。
アカデメイア 2泊3日
丹波篠山の現場でスコトーマを外し、Want toで生きる人々に出会います。
1ヶ月目
持ち帰った問いを言葉にし、Have toとWant toを仕分けます。
2ヶ月目
8つの領域すべてに、やり方の見えないゴールを描きます。
3ヶ月目
肩書ではなく機能で自分の仕事を言葉にし、会社のビジョンとつなぎます。
4ヶ月目
ゴールにふさわしい自己評価と言葉づかいを整えます。
5ヶ月目
ゴール側の世界に臨場感を持ち、職場での行動を小さく変えていきます。
6ヶ月目
変化をふり返り、次のゴールと、チームや組織への還元を描きます。
各回のテーマは一例です。一人ひとりの状況に合わせて進めます。セッションはオンラインで実施し、同じコーチが担当します。
For HR & executives
気づきが職場の行動とゴールに変わるまで伴走するため、研修投資の効果が残りやすくなります。
与えられた目標をこなす人から、現状の外側にゴールを置き、周囲を巻き込んで進む人への移行を支えます。
職業機能を言葉にすることで、「会社のためにやらされる仕事」を「自分がやりたい仕事」へと結び直します。
「何を守り、何を変えるか」を、自分の言葉と高い抽象度のゴールで語れる状態を目指します。
対象となる方の人数や役職、育成のねらいをお聞かせください。アカデメイア単体でのご参加や、企業向けの個別開催もご相談いただけます。
参加者のコメントは、第2期参加者アンケート(2026年9月、回答7名)の原文から抜粋しています(…は中略)。お名前はイニシャルで表記しています。